今日のECショップ:宅配花屋さん花RiRo
- 会社名:株式会社リロスタイル
- ショップ名:宅配花屋さん花RiRo
- ショップ開業:2007年
- 所在地:千葉県市川市
- サイト運営責任者:高見路子さん
- URL:http://www.hanariro.com/

今回訪問したのは、フラワーギフトの「宅配花屋さん花RiRo」の販売責任者・高見路子さん。2007年12月オープンという"ネットショップ後発組"の同店ですが、新しいアイデアを次々と取り入れ、人気店への道を確実に歩んでいます。
ネットショップの無限の可能性を感じるその取り組みについて、高見さんに話を聞きました。
提案型の商品カテゴリが、お客さんの心をつかんだ
2007年12月の開業当時、「花RiRo」の商品カテゴリは「生花のアレンジメント」「プリザーブドフラワー」「花束」だったが、お客さんからの評判は芳しくなかった。
「ネットでお花を購入しようとするお客様の多くは、普段、実店舗の花屋では買い物をしないと思うんです。
つまり、どうやってお花を買えばいいのか分からないんです。それを考えると、当店の商品カテゴリは、あまり不親切でした」
そこで、同店はカテゴリの見直しを行った。採用したのは「提案型の商品カテゴリ」。
「『誕生日祝いに』『結婚祝いに』などのカテゴリを設けて、花屋のプロがお客様に提案する形にしました。その結果、お客様に『花屋が言うんだから間違いはないだろう』と納得して買っていただけるようになりました」
同店の「提案型の商品カテゴリ」の種類は、実に豊富だ。
「ありがとうの気持ち」「がんばれの気持ち」といった「贈る気持ちで選ぼう」というカテゴリや、「彼女・奥さんへ贈る」「会社の知人へ贈る」といった「贈る相手で選ぼう」などのカテゴリがある。
これらのカテゴリは、お客さんのニーズをくみ取るというよりも、店側がお客さんの立場になって、必要なカテゴリを増やしていった。だからこそ、豊富なカテゴリを揃えることができた。
商品カテゴリが増えたことで、思わぬ相乗効果も得られた。お客さんがリピート買いするケースが増えたのだ。
「誕生日祝いでお花を買おうとしたお客様が、ほかのカテゴリを見ることで『ありがとうの気持ちをお花で贈るというのもいいかも』と思ってもらえるようになったんです。提案型の商品カテゴリの導入は、当店にとってとても大きな意味がありました」
過去の作品を掲載し、お客さんの好みを把握する
「花RiRo」が扱うフラワーは「生花」がメイン。
商品紹介ページでは「サンプル」を掲載しているが、それはあくまでもイメージ。花材は季節により変動するため、その内容はお客さんごとに毎回変わる。
そのため、同店では2つの取り組みを行っている。
その一つが「過去の作品の掲載」だ。お客さんに一番近いイメージを選んでもらい、店側は、それに近づけるアレンジをしている。
「『黄色系が好き』『ボリュームのある感じが好き』といったお客様の好みがわかるんですよ。それに合わせる努力をしていくことで『イメージと違う』というクレームを避けることができます」
もう一つ実施しているのが「商品画像のメール送信」だ。同店を利用するお客さんは「ギフト用」で購入するケースが多い。贈った側は「どんなお花が相手に届くのだろう」と不安を持っていることもありえる。そこで、商品画像をメールで送っているのだ。
このメールは「商品発送後」に送るようにしている。
「商品発送前に送ると、お客様から『もう少し黄色系を増やして欲しい』などの要望が入る可能性が出てきます。それをすべて受け入れてしまえば、運営に支障をきたすことになりますから」
7つの特典をもとめて紹介し、優良店であることをアピール
ネットショップでは、他店との差別化を図ることがとても重要だ。
「花RiRo」では、サイト上で「7つの特典」を紹介し、オンリーワンの店であることをお客さんにアピールしている。
具体的には「メッセージカード&立札無料」「お手入れ方法を付ける」「専属スタッフの無料相談」などをアピール。
「これらの特典の多くは、花屋であれば、普通にサービスとして行っているものなんです。でも、お客様からしてみれば、嬉しいサービスかもしれない。花屋にとって常識だから伝える必要がないというスタンスではなく、お客様にとっては常識じゃないと考え、しっかりアピールしています」
こうした特典を「7つの特典」としてまとめて紹介しているのも、戦略の一つだ。
「特典内容を詳しく見ていないお客様も多いと思うんです。でも『7つの特典』としてまとめておけば、それぞれの内容は読まなくても『特典の多い店だから、いい店なはず』と思ってもらえると考えました」
とはいえ、7つの特典の内容は別ページで詳しく説明している。
「もちろん徹底的に読み込む方もいらっしゃいます。そうした方々が納得してくれるように、特典内容は詳しく説明しています」
取材:永峰英太郎
業界の『当たり前』を徹底的に疑え。自分にとっての「くだらない」も、伝え方次第ではお客にとっては「メリット」になる。
今日のポイントは2つです。
あなたのお店にもすぐに取り入れられる視点ですので、チェックしてみてください。
(1)ネットには、「オフラインでは、そのカテゴリに興味がないけど、ネットで初めて買ってみよう」という初見ユーザーがいるということを知る。
(2)業界的「当たり前」を見直す。言語化したときの価値は常にお客が決めるということを知ること。
です。
それぞれ解説します。
まず、(1)ネットには、「オフラインでは、そのカテゴリに興味がないけど、ネットで初めて買ってみよう」という初見ユーザーがいるということを知る。
この視点は、本当に多くの人が見落としがちです。有名なECショップであっても、気をつけていないと忘れてしまいがちなのですが、オンラインビジネスを行う上ではとても大事な視点ですので、よく注意しておかなければいけません。
実店舗であれば、お客さんが来店したときに、少し話をすれば、どの程度知識があるのか?どのくらいのレベル感で興味があるのか?などという情報は、会話の中から引き出すことができます。
ネットショップの場合は、この「対話」という行為が基本的にはありません。
一方的にこちらが書き記した情報を読んで、判断されます。
で、面白い&怖いのが、「無反応」というレスポンスとして全て結果が返ってきてしまうということ。
売れていないショップは、「無反応」の理由を考えることから始めなければダメです。
アクセスがあるのに、無反応ということは、必ず何かしら原因があるのです。
そのうち、一番多いのが、相手のレベル感をイメージできておらず、伝えるべき情報を伝えていなかったということ。
特にライトユーザー向けの情報というのは、本当に意識的に目線を落として初心者の人が自分の目の前にいることをイメージして書かないと、とたんにレベルがあがった分かりにくい、突き放したような説明を書いてしまいがち。
私たちがやらなければいけないのは、顧客に対して「情報の判断的枠組み」を提供することなのです。
つまり、「どういう見方をすればいいのか?」、「どういうふうにこのスペックを解釈すればよいのか?」、「色々あるけど、どういう基準で選択したらよいのか?」といった、初心者が陥りがちな検討ポイントや、不明点をあらかじめこちらから先出しで伝えてあげること。そして、購入のためのフレームを作り出してあげることなのです。
これと同じ事が(2)の業界的「当たり前」を見直す。言語化したときの価値は常にお客が決めるということを知ること。にも言えます。
とにかく「伝えるべきことなのに伝えていない」ということが多いのがネットショップがうまくいかない原因としては圧倒的ダントツNO1です。
当たり前になってしまっていることでも、言語化すると、ユーザーにとってはもの凄いメリットと感じてもらえることというのは、かなり眠っていたりします。
特に、業界によっては、どのショップも伝えていない、だけど伝えたら顧客にとっては「この店は違うな!すごい!」と感じてもらえる要素がたくさん眠っていることもあったりします。
そういうのを、私たちマーケティングの専門家は「遅れた業界」と呼ぶのですが、遅れた業界ほど、「当たり前」レベルの話で、大幅な業績アップへの打ち手を繰り出すことができる可能性が高いのですね。
本日は以上です。
今回お伝えした2つのポイント、是非見直してみて、自社のウェブサイト改善に役立ててみてください。
原田翔太
- 自分のショップに来る一番の初心者ユーザーに目線が合っているか?
- ハイエンド向けであっても、必ず『初心者』はいる。そこを押さえられるかが売り上げの裾野を広げる一番の要素。なぜならば、常に初心者ユーザーが一番母数が多いから。
- ギフト商品は、シチュエーション別、対象別の選択肢を提案してやると親切。
- つまり、「判断的枠組み」を提供してやることで、お客さんだけでも最適な選択ができるようにする。
- 便利で親切、というのはそれだけでリピートを生む要因になる。トータル収益は必ずリピートできまる。
- 業界の『当たり前』を見つけ出す。言語化されていない『当たり前』は儲けのチャンス。
- 自分では「くだらない」、「語るに足りない」と思うようなことも、お客にとっては、立派なメリットになることがある。まずは先入観を捨てて、全て使える素材を並べてみよう。
unitedlinks(2010年11月18日 21:26)
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