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『激安』アクセサリーECショップ。その成功の裏側に迫る。(Four seasons・片岡彩さんインタビュー 前編)

今日のECショップ:Four seasons

  • 会社名:Four seasons
  • ショップ名:Four seasons
  • ショップ開業:2005年5月
  • 所在地:東京都荒川区
  • サイト運営責任者:片岡彩さん
  • URL:http://www.fseasons.net/
プログラマーを経て、2002年に手づくりアクセサリーショップをオープン。売上げダウンに悩む中、新しい切り口での運営を画策。その結果「1ペア400円、3ペア1000円ピアス」を売り文句にした「Four seasons」を2005年5月にオープン。楽天市場にも出店。


手づくりピアスやアクセサリー類を販売する「Four seasons」(フォーシーズンズ)。ネットショップをオープンするにあたり、オーナーの片岡彩さんは「売り文句」を徹底的に考えていきました。

そこで浮かび上がったのが「1ペア400円、3ペア1000円ピアス」というキーワード。なぜ、売り文句を必要としたのか。なぜ、このキーワードにしたのでしょうか。片岡さんに話を聞きました。

自分の店には「売り文句」がないことを実感

「Four seasons」のオープンは2005年5月。実はその3年前から、片岡彩さんは別のネットショップを立ち上げていた。手づくりアクセサリーショップである。

当初は、スワロフスキーというビーズが大人気。この材料を使った指輪などを作ることで、売上げは着実に上がっていった。しかしブームが去ると、売上げは激減してしまう。

その一方で、他店を見渡すと、売上げを伸ばしているところも存在した。自分の店と他店とは、どのような違いがあるのか。その理由を、片岡さんは"ある場面"で知ることになる。

片岡さんは、ネットショップを運営する傍ら、デパートの催事に出店する機会も多かった。催事場では、デパートのスタッフが呼び込みをするが「自分の店だけ、スタッフさんが呼び込みに苦労している」と片岡さんは肌で感じた。

「他店さんは『和風のアクセサリー屋さんです!』などの売り文句があり、スタッフさんは、その売り文句でお客さんを呼び込んでいました。すると、お客さんも興味を持って、催事場に足を運んでいました。でも、私の店には『うちはこういう店です』とひと言で伝えるキーワードがなかった。

言うなれば"何でも屋"でした。これでは、お客さんは来てくれません。"何でも屋"であることが、売上げを鈍化させている要因だと実感しました」

"何でも屋"からの脱却を図っていくなかで、キーワードとして浮かんだのが「激安」だった。

「お客様の心をつかむには、やはり価格で挑むべきだと思いました」

「激安」をもとに、さらにキーワードを絞り込む

激安ピアスで"何でも屋"からの脱却を図ろうと決めた片岡さんだったが、単に「激安」だけでは、競合他店に打ち勝つことはできないと理解していた。そこで「激安」をもとに、さらにキーワードの絞り込みを図っていった。

まず候補として除外したのは「安かろう悪かろう」のピアス。街の100円ショップでも、ピアスは販売されている。そのフィールドで勝負しても、勝つことはまず不可能だと考えた。さらに「10~20代」をターゲットにすることも避けた。

「原宿などに行けば、キラキラした派手めのピアスが激安価格で売っています。もちろん、100円ショップでも売っている。若い世代に向けて、ネットショップを立ち上げても、振り向かせるのは難しいかなと」

こうして見えてきたのが「安かろう良かろう」「30代半ばの女性をターゲット」というキーワードだった。

「30代半ばの女性は、子育てに追われていることも多い。自由に使えるお金も多くはありません。それでもオシャレには関心があります。そんな彼女たちを呼び込もうと考えました」そして最終的に行き着いたのが「1ペア400円、3ペア1000円ピアス」というコンセプトだった。

「私自身、そうなんですが、安いピアスを買うときって、1ペアではなく、2ペア、3ペアをまとめ買いするケースが多い。もし400円であれば、2ペアで800円になります。そのとき『3ペア1000円』と打ち出しておけば、お客様は『あと200円で、もう1ペア買える』と考え、3ペア1000円をチョイスするだろうと考えました」 

「安かろう良かろう」にするためには、素材のクオリティが重要だが、最初に運営したネットショップの取引先などから、質の高い素材を安価で入手することができた。

こうして片岡さんの意図するピアスがついに具体化した。

パーツ交換サービスや送料面の工夫なども実施

1ペア400円、3ペア1000円ピアスを売り文句にした「Four seasons」は、もう一つ、他店では、あまり見られない"試み"を実践している。

ピアスのフック(留め具部分)をチタンや樹脂製のパーツに交換できるサービスの提供である。
「以前から、お客様に『私はアレルギーだから樹脂製が欲しい』といった相談を受けることも多かったんです。そのとき『無理です』と言えば、せっかくつかんだお客様を手放すことになります。それで交換サービスを行うようにしたんです」

アレルギー反応はあるが、ピアスは付けたいと思うお客さんは、少数派かもしれないが確実に存在する。片岡さんは、そのニーズをきちんとくみ取ったのだ。小規模ショップだからこその取り組みといえよう。

ところで、商品の価格が安い場合、悩むのが「送料」である。宅配便で送れば500円前後の送料がかかってしまう。それでは、お客さんは購入をためらってしまう。

そこで片岡さんは「定形外郵便」を活用し、安価な送料を実現させた。「最低料金120円」という安さだ。ただし、定形外郵便には「補償制度がない」「荷物追跡サービスがない」などの弱点もある。
「お客様の中には、不安を抱く方もいらっしゃいます。その方々には、代金引換を選択するようにお願いしています」

代金引換であれば、商品と交換で料金を支払うことになるため、お客さんの心理上の負担は軽減される。

また「届かない」などの問い合わせがあれば、すぐに対応するなど、お客さんを安心させる努力も怠っていない。そこには定型外郵便を導入した店だからこその、心配りがある。

片岡さんがキーワードとして掲げた「1ペア400円、3ペア1000円ピアス」は、オープン後、多くのお客さんに受け入れられた。その成功裏には、送料やパーツ交換など、様々な努力が積み重なれていることを忘れてはいけない。

取材:永峰英太郎

あなたのビジネスの中心にある「核」を研ぎ澄ます。

今回も非常に有意義なお話をありがとうございます!
このコーナーはECサイトさんたちのご協力で成り立っています。

今回の話でもありましたが、「製品の寿命」というのは、大きなブームに乗れば乗るほど短くなる傾向があります。

少し思い返してみると、これまでたくさんの「ブーム」がありましたよね。
僕が小さいころなんかは、ベルギーワッフルが大変人気でした。同じ食品系でいくと、ナタデココ、パンナコッタなんかは僕と同世代の方なら小学生くらいに散々15時のおやつに食べた記憶があるのではないでしょうか?

そのほとんどはブームが過ぎ去った今、コンビニには並んでいません。
着実に「いち商品ジャンルとして確立はした」、けども以前ほどの流通パワーはない。
これが現実です。

何もこれはベルギーワッフルやパンナコッタ、ナタデココ自体の商品力が低下したからではないのです。ブームというのは、よくも悪くも頂点をうった瞬間から凋落がはじまるという宿命を孕んだものだということです。

小売では、ブーム商品は一瞬にして通常ではありえないくらいの売上げを生みだすことがあります。数年前に「ビリーズブートキャンプ」が流行った時、ここぞとばかりに全く関係のないネットショップもこぞってビリーのDVDを仕入れて販売していたことがありました。

どこも品切れ状態で、とにかく在庫があればドンドン売れる、という状況でしたので「波に乗れ!」とばかりに大量に仕入れをしたお店も多かったのではないかと思います。

こういう感じで、トレンドラインに乗ると本来の実力を大きく超えたところで売上げが立ちます。まるで商売の達人にでもなったかのような気持ちになることでしょう。

しかし、ここに落とし穴が潜んでいるのです。
それは、自分の本来の商売の「核」を見失ってしまうということ

商売というのは、なんでもコアにあるものを研ぎ澄ましていくことに永続的な発展があるものです。餅は餅屋、ということわざ通り、多角化しすぎた事業というのはどこかで破たんをきたします。

その結果、縮小を決めて本来の事業に集中しようと思った時には、本業まで多角化やトレンドラインの影響を受けて「何屋さんだか、分からない状態」に陥ってしまうことが多々あります。

多少極端な表現かもしれませんが、分かりやすく言うと、
「田舎の喫茶店」状態と呼んでいます。

東京では今はほとんど見かけなくなりましたが、田舎のクライアント先に訪問するときによく「田舎の喫茶店」に遭遇します。

喫茶店は本来はコーヒーと喫煙、サンドイッチ。
こんなイメージがおおよその人の抱くところだと思います。

僕のいう「田舎の喫茶店」では、喫茶店にも関わらずケースや、スパゲッティやカレーライスはまだいいとして、ラーメンやら、あずきなんとかかんとかやら、しまいにはかつ丼まで取り扱っていたりします。ひどいものになると、さらにそこで、どこか海外に出かけたときに仕入れたであろう意味不明な人形やらオブジェまで販売していたり......

ちょっと苦笑いなシーンですが、こういうお店、意外にも多かったりするのです。

今回の話から是非学んで頂きたいのは、お店の「ウリ」をシンプルに定義して、一言で言える形に落とし込んでほしいということ。

核を強くすることでしか、本質的にビジネスを強化することはできません。
びびっと読者は、ぜひ、上っ面だけの多角化や、ブーム商品という「甘い罠」にはまらないようご自身のビジネスの「核」を研ぎ澄ますような取り組みをしてみてください!

今日のまとめ
  • あなたのお店の「ウリ」を一言で言えるか?
  • なんでも屋はNG
  • 売りはシンプルで強いものほどいい。
  • 「400円ピアス」というワーディング
  • 自店の「名物商品」はなにか?
  • お客さんの購買傾向に注目してみると見えてくる。

unitedlinks(2010年6月 1日 20:08)
テーマ: ウェブマーケティング工房 商品開発 購入率を上げる工夫 

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プロフィール

(有)ユナイテッドリンクスジャパン代表取締役 (株)ウィルゲート社外取締役 ほか、数社の経営の経営顧問及び協会理事職を 務める。1984年生まれの現在25歳。東京都出身。

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